東京都が11月1日から海底火山の観測を強化するとのことで、これにより噴火予測につながることが期待されています。
2022年1月のトンガ噴火以降、2023年10月には鳥島近海での噴火津波、2024年9月にも海底火山性の津波が発生しましたが、ここ最近は噴火タイプの津波が多くなってきています。
この噴火による津波が発生した場合、一般的な地震による津波とは違い、それほど強くは揺れないため、震源地との距離がある場合には揺れを感じない可能性があります。
その結果として、津波が発生しても気付くのが遅れてしまい、避難行動に大幅な遅延が生じてしまう可能性が考えられます。
そのため、噴火の監視体制を強化することが必要ですが、今回の東京都の試験観測はその一環なのかもしれません。
今回の観測の範囲は、伊豆諸島の伊豆大島から三宅島までとのことなので、かなり日本に近い場所になります。
もともと、海底での地震を計測するのは難しいらしく、地震計を海底に設置したのち、それを回収してから計測するため、リアルタイムでの観測は困難です。その点、今回は海底ケーブルを活用するため、コストを抑えてリアルタイムで計測することができるとのことです。
火山活動による海底噴火の場合、マグマが地上に上昇してくるのにつれて地面が揺れたり、ガスの噴出が生じるので、その地震を観測することで噴火の兆候についても把握できる可能性があると思います。
ただ、注目されている2025年7月の予言では、フィリピン海の沖ノ鳥島あたりが震源地とされているので、今回の観測範囲からはかなり遠く離れているのかなという印象があります。
そのため、東京近海の伊豆諸島では事前に兆候を把握できたとしても、遠く離れた小笠原諸島あたりでの海底噴火の兆候を把握することは依然として難しいものと思われます。