奨学金の返還がようやく完了の見込み

大学生の頃に奨学金を利用しておりまして、現在でも何だかんだで返還が継続しております。毎月5万円ぐらいでしょうか、けっこうな出費になっていたのですが、最近になってようやく終わりが見えてきており、あとちょっとで完済できる見込みです。

2つの奨学金で合計340万円ほど借りておりまして、片方は返還が完了したのですが、もう一方の金額の大きくて現在でも尾を引いてしまっている形になっています。

私の場合、学生の頃はいわゆる就職氷河期といわれておりまして、就職率ではワースト2位の時期でした。現在ではアベノミクスの影響もあり、就職率は96%ぐらいあるのかもしれませんが、当時の感覚でいいますと民間に就職したのは2人に一人ぐらいの割合だったのです。

とにかく求人募集が少ないといいますか、200人ぐらいの説明会に参加しても、採用予定人数は2人だけとかいう状況でしたので最初からあきらめムードが漂っていた感じです。

ただ、そのような状況でも、いわゆるブラック企業ではある程度の人数を募集していたので、とりあえずはその会社にもぐりこみ、一応は就職したという体裁をとったのです。仮にも一時期、食わせてもらった会社の悪口をいうつもりはありませんが、社風がどうにも合わず、1年もたたずに退職しております。

結局、4年後ぐらいにはその会社が倒産したので結果的に見ればよかったのかもしれませんが、その後は派遣でしのいだりした時期もあり、紆余曲折を得て現在では自分で会社を経営しております。

当時、就職難で非正規になった頃は、奨学金で340万円を借りて大学を出たことの意味がどうしても見いだせませんでした。非正規の安い給与で食うか食わずの状態で、高額な奨学金残高だけが残っていたわけですから、どうせローンを組むのなら、何の役にも立たない学歴を得るより、外車でも買っておいた方がまだよかったと考えていたものです。

これは何も私に限ったことではなく、現在の学生でも状況は似通っており、大学を出ても非正規の職にしか就けず、返済できない人が続出しているようなのです。大学院まで出た人の場合、なかには1000万円を超える残高を抱えている人もいるようです。

以前にNHKのクローズアップ現代などでも特集されていましたが、社会問題化しつつあり、奨学金の学生ローン化が指摘されている状況です。
http://www.gateloan.com/syougakukinn.html

金利負担分などを考えますと自動車数台分のローンを組むのと何ら変わりありませんので、そこまでして大学を出る意味があったのだろうかという疑問がありました。

けれども、紆余曲折を得て、現在は会社を経営して上位2%の高額な納税者になってますので、340万円程度(総額では500万円ぐらい)で大学に行けたというのはメリットが大きかったように感じております。

経済学部を出ましたので、法人会計なども税理士なしで自分で対応できている面もあり、何だかんだで大学で得た教養は役にたっている気がしております。自分で雇用する立場になった今、大学で勉強してきたかどうかというのは、労働力としての質的な違いがやはりあるように感じております。

そのような経緯があり、ようやく完済の日を迎えることができる見込みなのですが嬉しい限りです。現在、非正規雇用で返還が苦しくなっている方も多いかもしれませんが、あとから考えると悪くはなかったなと思える日がやってくるかもしれません。

ネガティブに考えずに、前向きに返還していくことをおすすめします。

カテゴリ:

« LEDシーリングライトはメリットが多い | 旧型iPadと第6世代iPad Air 2を比較 »